2020/12/4~6にかけて行われたゼンディカーの夜明けチャンピオンシップ。その結果の勝率分布がMTGDataさんのツイッターよりまとめられているのでご紹介します。日本選手権やMTGアリーナオープン、12月のMTGアリーナカルドハイム予選のフォーマットが全てヒストリックになっていますので、ヒストリックに注目していきます。

勝率が高いアーキタイプ
スゥルタイ(4色含む)の使用率は約28%とトップでありながら所謂主要3アーキアイプ(ゴブリン、サクリファイス、スゥルタイ)の中で最も勝率が高いという結果になっており、本トーナメントにおいては明確な勝ち組になっています。ゴブリンに弱いというのが一般論ですがこのデータを見る限りは大幅に不利ということもなく、ヒストリックという様々なデッキアーキタイプがある環境において全体に満遍なく戦うこともできるデッキの筆頭としてトップメタになるのは当然の結果だと思います。

タッチ白は《鎮まらぬ大地、ヤシャーン》を採用するためというのが理由ですが、やはりタッチ白のほうがサクリファイスデッキに対して3色よりも明確に勝率が高くなっているためその効果がはっきり証明されていますね。

他にアベレージ50%を超えているのはディミーアコントロールのみです。ディミーアコントロールは《奔流の機械巨人》と《覆いを割く者、ナーセット》を中核に据えたデッキで、特に《覆いを割く者、ナーセット》がスゥルタイ系に対してカードを1ターンに2枚以上引けないという能力がかなり効果的に働くため高い勝率を示しています。


勝率のアベレージも60%とトップの数値を示しています。ただし、このディミーアコントロールは使用者が4名と全体の約2%であったため結果が偏って出やすいのでそのまま鵜呑みにしないほうが良い可能性はあります。
勝率が悪かったアーキタイプ
明確に負け組となったのはゴブリンです。デッキパワーが高く準優勝という結果にも輝いているためメタの一角に居続けることは間違いありませんが、マークされていたこともあり今回は負け組となってしまいました。
準優勝したリストは《通報の角笛》が取られており、対コントロールを意識したチューンであったことから良い成績が納められたものと思われます。今後は《通報の角笛》が頻繁に使用されることになりそうです。

優勝したアゾリウスコントロールも全体的には勝率は50%を切っており、決勝トーナメントではスゥルタイ系をなぎ倒しての優勝にはなりましたが、このデータでは不利という結果が出ています。またサクリファイスにも負け越しておりデータ上はメタゲームの立ち位置としてはあまり良くない結果と言えます。とはいえ、コントロールは使用者やデッキチューンにより結果が大幅に異なってくる傾向にありますので一概には言えませんが、実際に《自然の怒りのタイタン、ウーロ》や《ハイドロイド混成体》、《世界を揺るがす者、ニッサ》はコントロール側の対処がなかなかに難しいのでこのデータの結果も妥当のように思えます。

サクリファイス系はスゥルタイ系以外には高い勝率を示していますが、その苦手なスゥルタイ系がトップメタなので勝率はほぼ5分になっています。サクリファイスはクリーチャーデッキ全般に非常に強くそれらを環境から排除している要因にもなっているデッキです。スゥルタイの隆盛により数を減らせばグルールのようなデッキもチャンスが出てくるかもしれませんね。
アゾリウスオーラは非常に勝率が低い結果となりました。ゴブリンには強いデッキと思われるのですが、ゴブリンにも負けているのは不運の偏りでもあったのか・・・気になります。ゴブリンは《スカークの探鉱者》がいるので、飛行さえなければオーラが付いた絆魂持ちをチャンプブロックして生け贄に捧げることで回復させないというテクニックがあるので、戦える要素はあります。
カラーレスランプはサクリファイス系以外には概ね負けており、かなり得意不利がはっきりしたデッキでもあるため使用するときはメタゲームを読み切って使用する必要がありそうです。
まとめ
ヒストリックは全体的にデッキ毎の有利不利がはっきりしている傾向がありますが、その中でもスゥルタイ系は幅広く戦うことができるデッキになっており、当分の間はトップメタになり続けると思われます。
そのため、スゥルタイ系のマークは充分に行う必要がありそうです。私はディミーアコントロールを試してみようかなと思っています。
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