2023年5月12日に発売となる新エキスパンション「機械兵団の進軍:決戦の後に」について、発売前レビューとして各カードを考察します。
本セットは通常のエキスパンションと異なりリミテッドで遊ぶことは想定されていないセット(※)で、収録枚数も少なくなっています。基本的にはスタンダードに焦点を当てて考察しています。
※MTGアリーナでは本セットのカード(+機械兵団の進軍)を使用したリミテッドは行われるようです。
白
銅纏いの先兵

- 構築 :★★★★
見ての通りのカードで、人間デッキであれば充分採用する価値のあるクリーチャー。人間自体は今のプールでもそれなりの頭数がいるので人間デッキは充分構築することはできます。ただ黒が蔓延している現環境かつ《ぎらつく氾濫》がある状況ではかなり厳しいアーキですし時代が悪いかもしれません。
神格化

- 構築 :★★
単体では何もしないタイプのカードな上に、そこまでして欲しい能力かと言われるとそうでもないので使われることはないでしょう。しかもタイプというのは「エルズペス」のようなものを指していると思いますが、よく使われている《放浪皇》《永遠の放浪者》のような「伝説のプレインズウォーカー」としか書かれていないカードには使えないと思われるので尚更・・・。
装具つなぎの短角獣

- 構築 :★★
能力は悪くないですが、4マナ2/5警戒で攻撃通ったときだけと言われるとリミテッドカードにしか見えないですね。
大都市の改革家

- 構築 :★★★
あなたは呪禁というのは現環境では中々に優秀な能力で《絶望招来》や《強迫》を完封できたりします。
とは言え、その黒の除去の一つである《切り崩し》が当たってしまうのは大きなマイナスポイント。最近のクリーチャースペック的に3/3で良かったと思うのですが。。
灯の破裂

- 構築 :★★★
基本的には相手のプレインズウォーカーを封じるカードとして使われるであろうカード。パイオニアのアゾリウスコントロールのようなプレインズウォーカーに頼る相手には効きそうですが、それが相手でも他のサイドボード枠を押しのけて使いたいとまでは思えないです。
確固たる生存者、タズリ

- 構築 :★★★
起動型能力持ちのクリーチャーを集めたアグロデッキで使うのが最も無難な使い方になりそうな一枚。白の1マナだけでも《有望な信徒》《徴兵士官》《離反ダニ、スクレルヴ》が該当したりするので意外とデッキは組めそうではありますが、強いデッキになりそうな印象はあまり受けないのが正直なところ。
青
濾過

- 構築 :★★
0コストや自分のコスト以上のマナを生み出すマナアーティファクトを並べるとこのカードを使うことでマナ加速ができたりそうですが、少なくてもスタンダードで使うことはなさそうです。
トレイリアの侮辱

- 構築 :★
悠長すぎて多人数戦ならともかく通常の1:1対戦で使うようなカードではないでしょう。このカードをブリンクして使い回すとワンチャンあるかもしれませんが。
訓練場

- 構築 :★★★
面白い効果を持っていますが、正直私には上手い使い方がパッと思い浮かびません。昨今の調整チームはこのタイプのカードは悪さ(=凶悪なコンボ)にならないようにしっかりテストして作られている印象もあるので、恐らくそういうことなのでしょう。
ヴェズーヴァの漂う者

- 構築 :★★★
ライブラリー操作しない限りはランダム性高すぎて使い物になりませんが、意図的にライブラリートップにワンパンできるようなクリーチャーを積んで相手を倒すコンボのような使い方をするのは面白そうです。それでもスタンダードではカードプール的に厳しそうです。
黒
アヤーラの誓約者

- 構築 :★★★
威迫がついているので2ターン目に展開できればモリモリ育っていきそうですし悪くはないクリーチャーでしょう。ただ2ターン目に展開できないと強さが大きく損なわれるのは痛手。最近活躍するクリーチャーは2ターン目に出なかったとしてもそれなりに強いクリーチャーが多いので、このクリーチャーはかなりデッキを選びそうではあります。
覆い隠し

- 構築 :★★★
完全に同じという訳ではないですが《魂の粉砕》がアンコモンになって帰ってきました。対象を取れない(取りたくない)カード相手には便利な除去です。
死鳴らし鬼

- 構築 :★★
1/1でチャンプブロックすることも多いラクドスサクリファイスで使えそうなカードですが、そんなラクドスサクリファイスでも他の枠を割いてまで使いたいカードではないでしょう。
マルコフ男爵

- 構築 :★★
吸血鬼のロードとしてはそこそこの性能を持ってはいますが、これが登場したからと言って吸血鬼デッキが復権するとまでは思えないです。
アーボーグの掃除屋

- 構築 :★★★★★
どうしても《墓地の侵入者》と比較してしまいますが、こちらは護法を除くと本体スペックとしては一段階上と言っても良いでしょう。概ね3マナ3/3以上で場に出ますし、もし《偉大なる統一者、アトラクサ》を追放できたら異常なスペックに化けたりもします。
《墓地の侵入者》はその護法がかなり強いのでどちらを優先するかは悩ましいですが、少なくてもこれが優秀なクリーチャーであることには変わりないでしょう。それにどちらかと言わず併用しても良さそうです。
赤
鉄頭のアーニ

- 構築 :★★
疑似的に速攻を付与してクリーチャーを出すような能力を持っていますが、マナを使って手札からクリーチャーを出していることには変わりありませんので他の3マナ圏を押しのけてまで入るようなクリーチャーではないでしょう。
コラガンの戦争屋

- 構築 :★★★
自身がドラゴンではないのが少し残念ですが、ドラゴンデッキの3マナ圏のクリーチャーとしては悪くないスペックでしょう。
プラーグとナサーリ

- 構築 :★★
微妙に多人数戦が想定された効果を持っていたり、相手が決めるタイプの効果であったりと使い辛いことは否めないでしょう。スタンダードであれば同じマナ域なら例えば《異端の法務官、ウラブラスク》のほうが強いと思います。
無謀な始末

- 構築 :★★
《ギャンブル》のオマージュと言えそうなカード。捨てられても問題ないようなアーティファクトを探すのであればまだ使えるかもしれません。やはりスタンダードなら《ファイレクシアへの門》リアニメイトデッキでしょうか。
緑
精霊信者の力

- 構築 :★
ソーサリーですし、よっぽどでなければ構築戦で使うことはないでしょう。
力線の浸透

- 構築 :★★
護法2があるとは言え、4マナのオーラは付ける時点でリスクが大きすぎます。圧倒的なサイズ修正があって付けてすぐに攻撃してメリットのあるようなカードならまだ良いですが、このオーラが構築戦で使えるイメージは沸かないです。
復活した精霊信者、ニッサ

- 構築 :★★★★
《水蓮のコブラ》をパワーアップさせたような能力がついている今回のニッサ。そのおまけ能力は結構強いですし、マナを加える能力がそもそも強いのは既知の通りです。ただやはり3マナ圏となるとそこまで強いという訳ではないでしょうからバランスの取れたカードという印象です。
ランプデッキに入れるのも良いですが、ランプを軸にしていなくてもミッドレンジに合いそうなクリーチャーではあります。エレメンタルと言えば《産業のタイタン》が筆頭候補ですし、《産業のタイタン》と組み合わせてデッキを作るのも面白いかもしれません。
道を開けよ

- 構築 :★
多人数戦ならともなく、スタンダードなら《ゼンディカーへの侵攻》がほぼ上位互換ですし使うことはないでしょう。
温厚な襞背

- 構築 :★★★★
かゆいところに手が届く便利なクリーチャー。環境次第ではメインボードに入り得ますし、少なくても現環境であればメインに採用しても良い能力にはなっています。
地底街の激動

- 構築 :★★
やはり墓地にクリーチャーを貯めてこのカードから一気にフィニッシュするように使うのが良さそうなカードでしょう。ただトランプルではなくて警戒なのは少し残念ですし、現状は《墓地の侵入者》が環境に溢れすぎていることもあり活躍は難しそうです。
マルチ
運命に導かれし者、ケイリクス

- 構築 :★★★★★
白緑のエンチャントデッキは現時点でも組めなくはないですが、そんなエンチャントデッキを大きく強化してくれそうな良クリーチャー。
オーラといえばやはり《無鉄砲》ですが、それと組み合わさったときは相当に強力。オーラがなくても自身の攻撃でも誘発しますし星座もあるので強さを発揮してくれる点も優秀。セレズニアエンチャントデッキを押し上げる一枚になりそうです。
構内の改装

- 構築 :★★★
《修復と充電》のおまけが少し強くなったようなカード。とは言え使い方は《修復と充電》と全く変わりません。
星界の再誕

- 構築 :★★★
3マナ以下のパーマネントを戻す3マナインスタントですから、ライフ3点ゲインという微妙なおまけを除くと基本的に得も損もしないカード。
使うとすればデッキのキーとなるカードを実質的にかさ増しするような形で使うことになると思います。
新ベナリアの光、ダニサ

- 構築 :★★
いまのスタンダードは強い装備品も少なく、オーラも《無鉄砲》くらいしか強いのはなさそうなので効果があまり活かせ無さそうなのが残念です。回りに恵まれていればワンチャンあったかもしれません。
勝利した死者の饗宴

- 構築 :★★★
マルドゥサクリファイスで使ってみると面白いカードかもしれませんが、サクリファイスはどちらかと言うと横に並べたいデッキなのでクリーチャーを強化する能力はあまり相性が良くないかもしれません。
黄金造りの飛竜機械

- 構築 :★★★
エスパーレジェンドに入れてみるのも悪くなさそうなクリーチャー。特に《離反ダニ、スクレルヴ》とこのクリーチャーをセットで並べられると厄介なことこの上ありません。
ただやはり自身が伝説ではないので《英雄の公有地》から色マナが出ないこともありマナベース的にちょっときついかもしれません。
不屈の将軍、ジリーナ

- 構築 :★★★
上側の能力も悪くありませんが、やはり生け贄に捧げて誘発する下側の能力が肝と言っても良いクリーチャー。
ただそれでも《ぎらつく氾濫》は防げないが残念。《兄弟仲の終焉》だけならまだ良かったのですが。。
ザルファーの声、ジョルレイル

- 構築 :★★★
土地の攻撃が通ると1ドローは悪くないですが、土地一枚寝かせるのは5ターン目前後だと結構困ることも少なくないですし4ターン目に出たときはただの3/3飛行という残念スペックなのも使用することを躊躇うポイントです。弱いという訳ではないですが強くもないので構築戦ではあまり使われることはないでしょう。
ケンリス王家の葬送

- 構築 :★★★
概ね3~4枚引けそうなカードでライフロスは痛いですが《敬虔な新米、デニック》に絆魂があったりするので、多少フォローできなくもありません。エスパーレジェンドに少し積んで試してみたくなるカードです。
深海の君主、キオーラ

- 構築 :★★
能力自体は強いですが、その誘発条件である海の怪物シリーズを満たすのは中々にハードルが高いです。楽しむカードとしては良いですが、本気で勝ちを狙いに行くのはしんどそうなクリーチャーです。
激情で錬磨された者、ナヒリ

- 構築 :★★
少し前にアルケミーで調整が入っても殆ど使われないくらい現時点では装備品デッキを組むのは厳しいですし、このクリーチャーがその装備品デッキを組む理由になるほど強いとも思えません。
ナヒリの決意

- 構築 :★★★
上段も下段もそれなりに有用な能力ですが、やはり下段のブリンクを活かせるデッキで使うのが筋でしょう。ただそれにしても5マナはちょっと厳しく、特に序盤の遅れを取り戻していくように戦うブリンクデッキには重いコストと言わざるを得ないです。
悟った喪失者、ナーセット

- 構築 :★★★★★
全員果敢というのもかなりの付与効果ですが、やはり攻撃時誘発の能力が一際強力なクリーチャー。《鏡割りの寓話》とセットで使えばほぼ確実に能力は使えるでしょうし、そんなお膳立てがなくてもあまり問題になることはないでしょう。
果敢をフィーチャーしたデッキでも良いですが、そうでないデッキでも強い非常に優秀なクリーチャーと言って良さそうです。
月の後裔、ナシ

- 構築 :★★★
4色スライムのようなデッキに入りそうなクリーチャーですが、特別強くもないので可もなく不可もなくといったところでしょう。
至高の者、ニヴ=ミゼット

- 構築 :★★★★
単色からの呪禁は現在の環境では(生け贄を除き)ほぼ完璧な除去耐性を持っていると言って良く、環境に噛み合った呪禁という時点で一目置いても良いと感じます。
ただし現在のカードプールでは2色のインスタントソーサリーで有用なカードが少なく、肝心の下側の効果を活かし辛いです。現在は厳しいですが今後カードプールが広がると活躍するカードになるかもしれません。
囚われの黒幕、オブ・ニクシリス

- 構築 :★★★
「ちょうど1点」という条件はなかなかに難しく、上手く使うのはかなりハードルが高そうなカード。しかもその能力が誘発できないと決して強いクリーチャーではないので、そのハードルをクリアすることが求められるといっても過言ではありません。
一番起こりがちなこととして相手のダメージランドを牽制できることはありそうですが、自分でわざわざ1点ダメージを生み出す手段を併用してまで使いたいクリーチャーとは今のところ思えません。
復興の領事、ピア・ナラー

- 構築 :★
どちらの能力も字面の通り現在のスタンダード向けではないことは間違いありません。
都市改修

- 構築 :★★
6マナ3色マルチのソーサリーコストを使って実質3/3を3体生成。流石にこのコストでやることとは思えません。スタンダードでは厳しいですが土地でコンボするために使うならワンチャンあるのかも・・・くらいでしょうか。
街角の料理人、ロッコ

- 構築 :★★★
お互いに誘発はするものの、自分は+1/+1カウンターと食物トークン分が得する点で相手側を牽制できるクリーチャー。一見するとあまり強いクリーチャーではないですが、お互い使えるとは言え得する部分は決して少なくないので使ってみると意外と使えるタイプのクリーチャーかもしれません。ただナヤというカラー自体が《黙示録、シェオルドレッド》時代にはあまり相応しくないかもしれません。
ナクタムンの侍臣、サムト

- 構築 :★★★★
現在の環境的には3ターン目の2/3先制攻撃は概ね本体へダメージを通すことができるので、そこそこ強い能力ではあるという印象です。ですがこれも2/3ということで《切り崩し》が当たってしまう点はどうしても引っかかります。これもスペックは悪くないものの環境的に活躍するのは厳しいタイプのカードとなりそうです。
燃える魂、サルカン

- 構築 :★★★★
まさに見ての通りといったカードで、ドラゴンデッキであればマナサポートした上に自身も3マナとは思えない強さで攻撃したりとかなりの強さを発揮するのは間違いないでしょう。
ドラゴンデッキは現時点でも組めなくはないですが《爪のライヴァズ》とこれでキーとなる3マナ域が8枚になることで真面目に強いデッキとなる可能性は感じられます。
祝福の泉、シガルダ

- 構築 :★★★★
無難に強いスタッツと能力を兼ね備えているクリーチャー。やはり人間か天使で揃えた部族デッキで使うことになりそうですが、人間だけでなく天使も大分と今回で頭数が揃ってきたので、そろそろスタンダードでも天使デッキは組めそうです。
敵意に満ちた者、タイヴァー

- 構築 :★★
マナエルフが充実しているパイオニアやエクスプローラーではゴルガリエルフというアーキタイプも実際に見かけるので、そういったデッキなら使えるかもしれませんが少なくても現スタンダードでは使えないクリーチャーでしょう。
無色
再鍛されたレガシー、カーン

- 構築 :★★★
特別強いという訳ではないですが現在のスタンダード環境の除去は《喉首狙い》が中心なので、除去が当たりにくいという環境的な強さは持っているという点で見込みはあるクリーチャーと考えて良いでしょう。
《マイトストーンとウィークストーン》《街並みの地ならし屋》《ファイレクシアへの門》といったアーティファクトデッキに採用する候補にはなると思います。
土地
ドラニス遺跡

- 構築 :★★
能力は強いですが場に出たターンにしか使えないのはかなり厳しく2マナ+自身の土地なので、場に出たクリーチャーのコスト+3マナ分の余裕がないと起動できないのはかなり辛いです。
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