デッキ解説:エスパーアグロ(アルケミー)

MTGアリーナ

実際に私が作成&使用し、2023/01のウィークエンド予選2日目4勝というそれなりに好成績であったデッキの解説です。

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デッキリスト

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デッキ解説

エスパーカラーのアグロ戦略をベースにしつつも《アヴェルヌスからの上昇》で圧倒的な盤面を築くという必殺技も兼ね備えたデッキです。

やはり強力なのは普通にアグロデッキとして振舞って倒すパターンと《アヴェルヌスからの上昇》という中盤以降一枚で圧倒的なまでの盤面を築いて勝つという性質の異なる二つの強力な勝ちパターンが両立していることです。

1マナ除去インスタントの採用がスタンダード以上に少ないアルケミーでは2ターン目《スレイベンの守護者、サリア》からの《策謀の予見者、ラフィーン》はあっさり勝ててしまう動きになります。特に現在のアルケミーでは流行りのラクドス系(流行りどこかほぼラクドスですが・・・)にこれが決まると簡単に勝ててしまうのは大きな魅力です。

後手スタートのときの2ターン目《スレイベンの守護者、サリア》も悪くないですが《巨大戦車の行商人》も後攻2ターン目スタートのクリーチャーとして強力。3ターン目の《鏡割りの寓話》《波の巨人、クルシアス》頼りにキープした相手の手札からそれらを抜くことでテンポ勝ちすることも珍しくありませんし、後半引いても相手の主要カードを抜くのでいつ引いても無駄になりません。出てくる《巨大戦車》も《ジガルダ教の福音者》で一回タップしてブロックできないようにした後は放置しておいてもこちらの攻めに大して無力です。



ベースはあくまでアグロデッキなので当然相手としては盤面のクリーチャーをひたすら除去などで対応して凌ぐ動きになりますが、そこに刺さるのが《アヴェルヌスからの上昇》。《策謀の予見者、ラフィーン》《運命の占者》といったカードもあることで特に意識しなくても自然と墓地にクリーチャーが貯まりやすく、ある程度ターン数が経過してX=2~3で唱えられるタイミングになると相手からすると悶絶する盤面になって勝つことができます。メインから墓地対策を積まれていることが少ないとは言え、サイドも含め墓地対策すると盤面のクリーチャーを捌くことがおろそかになるというジレンマを相手に抱えさせることができるのは大きな強みとなっています。



デッキのキーカードは《策謀の予見者、ラフィーン》や《運命の占者》といったような強力なエスパーカードは勿論ですが、一見わかり辛い隠れたキーカードは間違いなく《ジガルダ教の福音者》です。普通にブロッカーを退かすのが強いのは勿論ですが、コストの都合で最後に手札に残って捨てられるだけの《ジガルダ教の福音者》を《策謀の予見者、ラフィーン》の餌にするもよし、捨てたことで《運命の占者》が誘発するのも良し、墓地に落ちるので墓地も肥やせるのも良し、と八面六臂の活躍を見せます。このカードがなかったらデッキが成り立たないといっても良いくらいに強力なクリーチャーなのでサイド後も含め抜くことはほぼありません。《アヴェルヌスからの上昇》から出てきてすぐにブロッカーを退かしてくれた上に手札が創出で増えるので、そこからの《策謀の予見者、ラフィーン》パンプからそのターン中に勝つことも多いです。


メインに2枚入っている《貴族の不真面目》は試行錯誤した結果入れたカードで《波の巨人、クルシアス》《暗黒時代の後継、シャーシル》といった厄介な能力持ちクリーチャーは倒せなくても能力さえ封じてしまえば問題ないのと、このデッキにとっては《策謀の予見者、ラフィーン》の影響で《アヴェルヌスからの上昇》が決まってもそれ一枚だけで負け目になってしまうほどきつい《黙示録、シェオルドレッド》への対策として採用。デッキを少しでも軽くしたかったので1マナであることを強く見て採用しています。


現在はメタゲーム的にアグロの意識が下がっており全体除去を食らう可能性も低いので《アヴェルヌスからの上昇》が捲られる可能性が殆どないこともあり、ラクドス系全般に有利に戦えるように思えたので使用に至ったという感じです。《波の巨人、クルシアス》ゲーに付き合うのが気が引けるのもありましたが。。

特にメインボードで《アヴェルヌスからの上昇》を使わずに勝つと2ゲーム目以降も警戒されないというわからん殺しをすることもかなり多かったですね。このあたりは主流のデッキじゃない(かつリスト公開制ではない)ことのメリットを享受できた要素です。

アルケミーは賛否両論ありますが、個人的にはプレイしていて楽しいフォーマットなのでいつもより楽しみながらプレイできたのもデッキを練り上げる結果に繋がって良かったのかもしれません。


そもそものデッキ構築のきっかけは結構前にラダーで使われた《アヴェルヌスからの上昇》というカードの強さに驚いたことから自分なりに試行錯誤してこのリストに辿り着いたという経緯で、かつクリーチャーしかパーマネントが入っていないアグロなので《絶望招来》にも強いというのがスタート理由なのですが、偶然にも有名プレイヤーのOndrejさんも非常によく似たデッキで2日目3勝されていたようで非常に驚きました。

デッキリストを見比べると非常に良く似ていますが、私は何かを見て作った訳ではなかったのでとても驚きました。

私のリストと比べると《アヴェルヌスからの上昇》で勝つパターンがよりフィーチャーされている形です。私は採用していませんが《ラフィーンの密通者》あたりに大きく違いが表れています。

私は始めは《スレイベンの守護者、サリア》をメインに入れてなかったのですが、何回か回していると《スレイベンの守護者、サリア》の勝利貢献度が高く感じましたのでメイン4枚にしていますが、このあたりは悩ましいところです。

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ウィークエンド予選の振り返り

ウィークエンド予選では初日7-1。二日目4-2。計14マッチ戦ったことになりますが、その内《波の巨人、クルシアス》を使っていないデッキにあたったのはたったの2試合のみ。誇張なしに《波の巨人、クルシアス》を使ったデッキは8割以上を占めていたであろう結果で予想通りではありましたがまぁ・・・といった感じでしょうか。

流石に近い内にナーフされそう

個人的にはその分メタゲームが読みやすいという利点も感じますが、流石に歪み過ぎな環境感はありますね。

負けたマッチは初日にグリクシス。二日目はセレズニアライフゲインとジャンドミッドレンジ。特に2日目の負け方はどちらもほんの少しの運さえあれば・・・という感じでしたので、やっぱり勝ち切るにはその日の人になれないとなかなか難しいですね。そこを取れたらプロツアーはさておきにしてもアリーナチャンピオンシップには出られたであろうに。。


ひとまず現在のメタゲームとしては良いデッキだと思いますので気に入った方はラダーで使ってみてもらえると嬉しいです。

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プレイやサイドボードのTips

プレイ自体はあまり難しくないデッキですが、デッキ解説の項で前述した《ジガルダ教の福音者》の使い方に注意を払う必要があるのと、あとは2ターン目に出すクリーチャーの選択は注意が必要です。

先手2ターン目なら《スレイベンの守護者、サリア》が概ね最適解になりますが、後攻は悩ましいところです。

後手番で相手が先行2ターン目《税血の収穫者》スタートしたときには《巨大戦車の行商人》から入るのがやはりベスト。相手が青マナを立てない状態でターンを返してきた場合は2インスタント待ちをスカせられるので《スレイベンの守護者、サリア》から入るのも良いです。



メインボードでデッキの軸がある程度固まってしまっているタイプのデッキなので、サイドから大きくデッキ構造を変えてしまうと逆にデッキが弱くなってしまう恐れがあるためメインボードを崩し過ぎないように微調整する程度のサイドボーディングが好ましいです。

以下が具体的な各カードの使用意図です。


《否認》はエスパーコントロールのように《告別》のような大味なスペルを唱えてくる相手にサイドインします。《絶望招来》相手には入れません。打たれてもそこまで痛手になりませんし、腐ってしまうリスクもあります。構えている暇があるなら展開していくほうがよっぽど強いです。

《ペンレゴン包囲戦》はラクドスのサクリファイスタイプなら《血塗られた刷毛》から出てくる《血の芸術家》が厄介なため2枚程度入れます。他にも赤のゴブリンや白の線の細いクリーチャーが多いデッキ相手に入れます。

《第三の道のロラン》は主に《鬼流の金床》対策。それ以外のラクドスであればサイドから追加することはしません。

《敬虔な新米、デニック》《修練中の侍祭、クレメント》は《スレイベンの守護者、サリア》が効かないデッキ相手に入れる汎用カード。《敬虔な新米、デニック》は墓地を対象に取るカードが多そうなデッキには追加で入れることもあります。

《選定された平和の番人》は受けデッキ全般に対するカード。他にも重めのミッドレンジなら先行番のみ入れたりすることもあります。

《孤独な終わり》はラクドスの中でもグリクシスであれば入れるカードとして採用しています。《波の巨人、クルシアス》を除去れるだけでなくこのデッキに取って非常に厄介な《邪なる大魔導士、ターシャ》への対策を兼ねているというのが理由です。それ以外のラクドスには基本的にサイドからは入れていません。

《カイラの再建》は除去満載の相手のアドバンテージカードとしてだけでなく、メインボード戦で《アヴェヌスからの上昇》がバレてしまったときに相手の対策の裏目をかけるよう《アヴェヌスからの上昇》と1枚くらい差し替えるという小細工をすることもあります。たとえバレても《アヴェヌスからの上昇》を全抜きすることはしませんが、腐り過ぎると困るので微調整的な使い方を意図しています。

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