アルケミー:団結のドミナリア – カードレビュー

MTGアリーナ

10月6日(日本時刻では10月7日?)に実装される「アルケミー:団結のドミナリア」のカードについてレビューしていきます。

セット全体で見るとアルケミーセットにありがちな飛び抜けて強いというカードはあまりなく、程よく構築の幅を広げてくれる良セットだと筆者は感じます。詳しくは以下の通りです。

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Priest of Possibilityが戦場に出たとき、あなたのライブラリーの一番上にあるカードを7枚見る。その中のカードが飛行を持つなら、Priest of Possibilityは永久に飛行を持つ。先制攻撃、二段攻撃、接死、速攻、呪禁、破壊不能、絆魂、威迫、プロテクション、到達、トランプル、警戒についても同様である。その後ライブラリーを切り直す。

かなり面白いデザインのカードになっていますが、効果がランダムすぎるので実際使うとなるとちょっと厳しそうな印象です。

その上元が2/2というサイズなので、アルケミーやヒストリックで求められる水準には達していないと思います。

1マナ2/1というスペックの中では現在のアルケミー環境のなかでもトップクラスの性能を持っているクリーチャー。

白単アグロ自体がやや逆風とも言える状況ではありますが、白いアグロにとっては嬉しいカードなのは間違いありません。ヒストリックの人間デッキでも採用されうるスペックは持っているように感じます。

《忘却の輪》に強力なキッカー効果がついたカード。キッカーコストは重いものの効果は相当強力です。

コストの重さ的にデッキに何枚も入るカードではありませんが、数枚挿しで使うには悪くないカードです。

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飛行
版図 – Skywriter Djinnが戦場に出たとき、Skywriter Djinnの呪文書から1枚を無作為にあなたの手札に創出する。その後、あなたの手札の枚数が、あなたがコントロールしている土地の中の基本土地タイプの数より少ないなら、この手順を繰り返す。

・呪文書の内容
《堅固な証拠》《もみ消し》《論議を呼ぶ計画》《幽体化》《妨害する罠》
《安全維持》《真実の視認》《驚愕》《テフェリーの時間改変》《想起横溢》
《本への没頭》《混迷》《壮麗なる変化》《装身》《締めつける綱》

呪文書のカードは個々で見てあまり強いカードはないものの全体的にカードを1枚引けるタイプのカードが多いこともあり、まさにカードアドバンテージの塊みたいなクリーチャーデザインになっています。

4ターン目に出すクリーチャーとしてはやや物足りない感じはしますが、得られるカードアドバンテージは半端ではないので使うデッキ次第では中々に強力なカードとなりそうです。

パワー9というワードが一際目を惹くデザインとなっているカード。

3マナ2/3飛行となるという本体はリミテッドレベルで構築ではお呼びではないところですが、流石にタイムウォークやアンリコなどを創出できたときのリターンはあまりにも大きいものがあります。ある程度は本体も活かしたいのでイゼットスペルみたいなデッキで使うのも良さそうです。

効果は悪くないのですがアーティファクト自体が現状のアルケミーだとイマイチなのが難点。

ヒストリック観点だと似た効果を持つカードで他に優秀なものが多いのであまり出番はなさそうです。

キッカー付きだとアド損しないというバウンス。トークンが戻せないという点が気になりますが、おそらくキッカーで複写するとルール的に難しいからということなのかもしれませんね。

結局のところあまり強くなさそうで、あえてこのカードを使う理由はあまり感じないです。

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威迫、接死、絆魂
Smogbelcher Chariotが攻撃するたび、このターンにこれに搭乗したクリーチャー1体を対象とする。それは威迫か接死か絆魂のうち、あなたが選んだものを永久に得る。
搭乗3

3マナ3/3搭乗3となると、いくら威圧接死絆魂というモリモリ能力でもやや見劣りする感は否めません。悪くはないがかといって特別良くもないといったラインでしょう。

「永久」で能力付与するのも悪くはないですがこれもまた微妙なラインという、何かとパッとしないカードです。

能力は非常に強力ですが、現状のアルケミーは割と墓地対策がされているので環境的にはやや逆風かもしれません。

しかも本体がただの1/3とあまりにも弱いのでちょっと厳しいかなといった印象です。

ぼちぼちやりそうなカードですが、ぼちぼちの域を出ない感じです。弱くもないが強くもないという絶妙なラインすぎてあまり言うことがありません。。

ドラゴンデッキの新しい2マナ域のカードとしては中々に強力なカードで、キッカーでドラゴンを抽出できるため後半に引いても役に立つという点が素晴らしいです。

色的にも露骨に《爪のライヴァズ》と合わせてドラゴンデッキを作ってくださいと言われている気がしますが、実際ドラゴンデッキを組む動機になるカードです。

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あなたがゴブリン呪文を唱えるためのコストは(赤)少なくなる。(それを唱えるために(赤)を必要としていない場合、(1)少なくなる)
あなたの終了ステップの開始時に、Goblin Influx Arrayの呪文書から無作為に1枚をあなたの手札に創出する。

・呪文書の内容
《ゴブリンの酋長》《ゴブリンの戦長》《スカークの探鉱者》《無作法な挑発者》《ずる賢いゴブリン》
《ゴブリンの損壊名手》《燃えさし運び》《秘宝荒らし》《狂信的扇動者》
《ゴブリンの付け火屋》《無謀な首謀者》《雄叫ぶゴブリン》《甲虫背の酋長》
《ゴブリンの扇動者》《軍勢の戦親分》

必ずしもゴブリンデッキで使う必要はないとは言え、能力的にやはりゴブリンデッキで使用したいカードです。ただアルケミーやスタンダードとなるとゴブリンデッキを組むことはカードプール的に厳しい印象です。

そのためヒストリックなら・・・と言いたくはなりますが、ヒストリックだと4マナですぐに仕事をしない置物はゲームスピード的に間に合ってない感があります。そのため結局はあまり使われないカードになるように思います。

速攻
後援(このクリーチャーが攻撃するに際し、あなたがコントロールしていて召喚酔いの影響を受けておらず攻撃してもいないクリーチャー1体をタップしてもよい。そうしたとき、ターン終了時まで、このクリーチャーのパワーにそのタップしたクリーチャーのパワーを足す。)
Goblin Morale Sergeantがトークンでないクリーチャー1体に後援されるたび、あなたはそのクリーチャーの複製を、あなたのライブラリーの上から5枚に無作為に創出してもよい。その複製は永久に+1/+0の修整を受けるとともに速攻を得る。

後援で誘発する能力がアルケミーらしくて面白いですが、すぐに役に立つ類でもない上に2マナのアグロクリーチャーとしてはスペック的にやや弱い部類と考えると微妙なクリーチャーという他ないでしょう。

果敢
あなたの戦闘前メインフェイズの開始時に、あなたはカードを1枚捨ててもよい。そうしたなら、それよりマナ総量が大きいカード1枚を抽出してそれを追放する。次のあなたのターンの終了時まで、あなたは追放されているカードをプレイしてもよい。

2マナ2/2果敢という時点で特にイゼットのようなデッキに居場所を見つられる可能性のあるスペックですが、毎ターン誘発できる抽出能力が非常に強力。

スペルデッキにありがちなスペル連打後手札土地だらけという残念展開もこの能力があれば大きく緩和されるので、アルケミーだけでなくヒストリックでも居場所を見つけるカードとなるでしょう。「アルケミー:団結のドミナリア」の中でもトップクラスに強いのではないかと私は思っています。

使って得をするタイプのカードではないので、インスタントソーサリーのカウントを稼ぐように使うことが推奨されるカードです。このカードを交互に唱えるとひたすらこれが創出されるのでマナの数だけ連発できるというのは面白いですね。

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到達
あなたの終了ステップの開始時に、あなたのライブラリーから土地カード1枚を無作為に選び、あなたの墓地に置く。

土地をピンポイントに落とせることを有効に活用しようとするとやはり《見事な再生》が真っ先に思い当たります。

このカードを活用した《見事な再生》デッキの活躍に期待しましょう。

《養育者、マーウィン》という名前のカード1枚と《ラノワールのエルフ》という名前のカードⅩ体を創出して戦場に出す。

《養育者、マーウィン》の弱点をこれ一枚で担えるという面白いデザインのカード。

これを唱えた後は概ね凄い数のマナを生み出せるようになりますが、これ自体が結構コストが重いので恐らく使われることはあまりないでしょう。

強化版《グレイブディガー》のようなカード。使うならコスト的に緑絡みのミッドレンジデッキで使うという感じになるでしょうがあまり強くなく、如何せん3/2というサイズからして出番はなさそうなカードです。

版図5なら3マナでクリーチャーを創出し続けるのは結構強力ですし、本体が2/3警戒というのも悪くありません。

版図デッキの2マナ域としては強力なので、それなりに出番があるカードになるかもしれません。

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マルチ

飛行
あなたの終了ステップの開始時に、Darigaaz, Shivan Championの呪文書から無作為に1枚を創出し、それを裏向きで卵カウンターを3つ置いて追放する。それは「あなたのアップキープの開始時に、このカードが追放されているなら、これの上から卵カウンター1つを取り除く。その後、これの上に卵カウンターが置かれていなかったなら、それを戦場に出す」を得る。

「生き残れば勝ち」を体現している新しいデアリガス。次々と卵が孵化する展開になれば負けることは概ねないというくらいの強さを持っています。

偉いのはこのデアリガスが死亡しても卵は消えないというところです。孵化に時間がかかるという弱点があるとは言え、すぐに除去されても卵は産める点からもアルケミーのミッドレンジデッキで使われるスペックは持っていると言えるでしょう。

Protean War Engineが戦場に出るに際し、Protean War Engineの呪文書から1枚をドラフトしてそれを追放する。
Protean War Engineが搭乗された状態になるたび、ターン終了時まで、これはそれが他のタイプに加えて機体・アーティファクトであることを除き、追放されているカードのコピーになる。
搭乗3

・呪文書の内容
《セラの天使》《輝かしい天使》《決闘策の教練者》《鉄飾りの軍司令》《隼使いの達人》
《暁の熾天使》《星冠の雄鹿》《ベナリアの軍司令》《セラの模範》《刃の歴史家》
《蠱惑的な船員》《マナ形成のヘルカイト》《月の帳の執政》《航空船に忍び寄るもの》《オーガの戦駆り》

多少当たり外れがあるのは難点ですが、呪文書の内容が概ね2マナで出せるクリーチャーとしては破格になっているという点で強さを発揮するカード。

ボロス機体を組むきっかけとしては悪くないカードですし、アルケミーでどこまで通用するのか使って試してみたくなるカードです。

露骨に「Protean War Engine」とセットで使うことを推奨されているカード。ボロス機体がどこまでやれるのか注目ですね。

瞬速
Niambi, Beloved Protectorが戦場に出たとき、このターンに戦場からあなたの墓地に置かれた伝説でないクリーチャー1体を対象とする。それを戦場に戻す。それは永久に「このクリーチャーが呪文や能力の対象になるたび、カード1枚を引く。この能力は各ターン1回のみ誘発する」を得る。

アルケミーではアゾリウスやエスパーといったデッキは自然と伝説クリーチャーだらけになるといういうくらい強力な伝説クリーチャーが多いカラーリングなので、特に無理に構築せずともこのカードを活かした形で組める点が高評価です。

マナを構えておく必要があるのは難点ですが、この能力が決まったときのリターンは相当大きいのでデッキに1~2枚使うのも良さそうなカードです。

Bloodsprout Talismanはタップ状態で戦場に出る。
(T), 1点のライフを支払う:あなたの手札にある土地でないカード1枚を選ぶ。それは永久に「この呪文を唱えるためのコストは(1)少なくなる」を得る。

本セットの中で個人的には最も危険な匂いのするカード。

「永久」にコストを下げるというのはコンボデッキの温床になる効果なので、私は現状思いついていないですがこのカードを使ったコンボデッキが登場する可能性はかなり高いのではないかと思います。ヒストリックで使われる可能性もあるでしょう。

マルドゥサクリファイスを組みたくなるクリーチャー。絆魂があるのでサイズが上がることに大きな意味があるのも嬉しいところです。

墓地に居る時にも誘発するというのがかなりユニークなので、使うなら墓地から回収できる手段を少しは入れておきたいところです。

能力自体は非常に強力なものを持っていますが、引き換えに創出される《巨大戦車》は引き換えにしては結構強力なカードなのでちょっとデメリットが厳しめの印象です。見た目強いけど実際使うとキツイと感じるカードかもしれません。

同じコストの《吸収》と比較すると甲乙つけがたいくらいには優秀な効果を持っているので使いどころはあるカードでしょう。環境に存在するアーキタイプ的にどちらかと言うとアルケミーよりヒストリックのほうが使われるようになるかもしれません。

ドラフトの条件が容易なように見えなくもないですが、実際のところ2色デッキでもない限りは現状のアルケミーだと基本土地タイプをもたない土地は多いので意外と誘発させ辛いため、出来るだけ2色推奨のカードと言っても良いかもしれません。

《新緑の魔力》が呪文書に含まれていたりもするのですが、緑黒かぁ・・・う~ん・・・って感じですね。。アルケミーの緑黒で強そうなデッキを組めそうなイメージがあまり沸かないのが何とも。。

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無色

Coalition Constructが戦場に出るに際し、クリーチャー・タイプを1つ選ぶ。
Coalition Constructはそれの他のタイプに加えて選ばれたタイプになる。
Coalition Constructが戦場に出たとき、他のあなたがコントロールしていて選ばれたタイプのクリーチャーとあなたの手札にある選ばれたタイプのクリーチャー・カードは永久に+1/+1の修整を受ける。

死亡としてもロード効果(+1/+1効果を全体に付与すること)が無くならないという画期的な能力を持つロード持ちクリーチャー。ただしこのクリーチャーを出した後に引いて場に出したクリーチャーにロード効果が適応されないという弱点はあります。

このクリーチャー自体は只の2/2というのは若干引っかかる部分ですが、部族デッキには採用を検討する価値は持っているカードです。

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