アルケミー:ニューカペナ – カードレビュー

アルケミー

6月2日(日本時刻では恐らく6月3日)に実装される「アルケミー:ニューカペナ」のカードについてレビューしていきます。

30種類のカードが登場するとのことですが、記事執筆時点では全てのカードが判明していませんのでわかっている範囲内で記載しています。

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アルケミー:ニューカペナ全体の印象

今回はニューカペナというだけあって、マルチカラーのカードが多くなっているという特徴があります。

アルケミーのセットはこれまで「アルケミー:イニストラード」は強力なカードのオンパレード、「アルケミー:神河」はそれに比べてかなり大人しくなりごく一部のカードがやたらと強いといった感じでした。

現時点で全てのカードが判明していないとは言え今回の「アルケミー:ニューカペナ」もどちらかといえば「アルケミー:神河」に近いイメージで、あまり強くなさそうなカードの中にごく一部強いカードが混ざっている印象というのが私が率直に感じた内容です。

次節以降でカード単位で内容を確認していきます。

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飛行
Herald of Vengeanceが戦場に出たとき、あなたがコントロールしておらず直前のターンにあなたにダメージを与えたパーマネントと同じ名前の各パーマネントを破壊する。

カード名の通りまさに復讐といった効果を持っており、ダメージを食らわされたパーマネントを一網打尽にする面白い効果を持っています。

使い辛いシーンもありそうですが、効果的に決まったときの強さはかなりの物を有しているので充分プレイアブルなカードではあるでしょう。コントロールにもミッドレンジにも合いそうなカードです。

飛行
Skyline Saviorが戦場に出たとき、あなたがコントロールしているパーマネント1つをオーナーの手札に戻す。それが天使でないクリーチャーだったなら、それは永久に+1/+1の修整を受けるとともに飛行を得て、他のタイプに加えて天使になる。

3マナの3/4飛行という驚異的なコストパフォーマンスを持ったクリーチャーですが、メリットにもデメリットにもなる効果を持っています。

やはりスペック的に3ターン目に出したいクリーチャーですが、3ターン目に出すとなると戻すパーマネントに難儀しそうです。土地はあまり戻したくないし、2マナ以下で手札に戻して嬉しいクリーチャーは多くありません。3マナの天使は天使デッキからすると強いカードが欲しいマナ域だったりはしますが、使い辛さが目立ちそうな感じはします。

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瞬速
Nightclub Bouncerが戦場に出たとき、対戦相手がコントロールする土地でないパーマネント1つを対象とし、それをオーナーの手札に戻す。それは永久に「この呪文を唱えるためのコストは(1)多くなる」を得る。

バウンスするパーマネントに1マナコスト追加付与は結構地味ながらも役に立つシーンはありそうですが、4マナクリーチャーなのでテンポを取っていくように使いたいクリーチャーとしては若干コストが重いのは気掛かりです。

ただ何気にクリーチャータイプがローグ(ならずもの)なので、ローグデッキと相性が良いという点で使えるかもしれません。

(2), (T):対戦相手1人を対象として選ぶ。そのプレイヤーのライブラリーの一番上のカードの複製を創出してあなたの手札に加える。それは永久に「あなたはそのカードを唱えてもよく、その呪文を唱えるためにマナを望む色のマナであるかのように支払ってもよい。」を得る。その後、そのプレイヤーはライブラリーの一番上のカードを裏向きで追放する。

1マナクリーチャーなのに2マナでアドバンテージを稼ぎ続けられるという強力な能力を秘めたクリーチャー。ずっと放置しておけないタイプの1マナクリーチャーとなると中々に強いカードだと思います。しかもこのカードもローグですね。

カードを2枚抽出する。あなたはそれらのカードをあなたのライブラリ―に加えて切り直してもよい。そうしたなら、カードを2枚抽出する。
このゲームの間、あなたの手札の上限はなくなる。

ようするに気に入らなかったら引き直せる2ドローカードと捉えると良いカードです。おまけの効果もついてはいますが・・・流石に使わないでしょう。

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あなたがコントロールするクリーチャーが1体以上死亡するたび、Xander’s Wakeの呪文書から1枚をドラフトする。この能力は、毎ターン1回しか誘発しない。

呪文書には《盗賊ギルドの処罰者》や《殺戮の専門家》《収得の熟練者》といったそれなりに強力なクリーチャーも含まれているのでドラフト自体はそれなりに強力です。やはり単体で何もしないカードなのがネックですがトークンクリーチャーでも誘発するので《鬼流の金床》とも相性が良いカードです。ラクドス同型といった消耗戦になるような対決を見据えてサイドボードに忍ばすのも良いかもしれません。

犠牲1
対戦相手がコントロールするクリーチャー1体を対象とする。それは永久に-0/-3の修整を受ける。

犠牲が使いやすいデッキでは2マナでタフネス3クリーチャーを2体まで除去できる強力な除去カードになります。永久になので《弧光のフェニックス》や《しつこい負け犬》のような墓地から帰ってくるカードに対しての回答にもなるのも偉いです。

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クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それのコントロールを得る。そのクリーチャーをアンタップする。それは永久に速攻と「このクリーチャーではブロックできない」と「あなたのアップキープの開始時に、このクリーチャーはあなたに1点のダメージを与える」を得る。

一時的に自軍に加えてダメージを増加させるだけでなく、以降はロクに守れないクリーチャーになるので超が付くくらい攻撃的なデッキと相性が良いカードです。赤単のようなデッキが緑系のミッドレンジデッキに対するカードとして活用するのは悪くなさそうですが、流石にメインボードに入る性能ではないかな。。

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あなたの墓地からカード1枚を対象とし、それをあなたの手札に戻す。それがクリーチャー・カードだったなら、それは永久に+3/+3の修整を受ける。

流石に構築フォーマットに耐えうる性能ではないような。。どういう意図でこのカードをデザインしたのでしょうか?

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マルチ

あなたの終了ステップの開始時に、あなたがコントロールしているクリーチャーとあなたの手札とライブラリ―と墓地にあるクリーチャー・カードは永久に+1/+1の修整を受ける。

手札とライブラリーにあるクリーチャーも強化するという正にアルケミーならではのカード。あまりの徹底ぶりにどんだけクリーチャー強化したいんですか?とツッコミたくなりますね。

緑同士のサイズ勝負になる対決では活躍できるかもしれませんが、そうでない限りはコストが重くて使い辛いカードという域を出なさそうな印象です。

あなたがコントロールするアーティファクトでないクリーチャー1体を対象とし、それを追放する。それは永久に「このクリーチャーは追加の盾カウンターが1個置かれた状態で戦場に出る」を得る。その後、そのカードをオーナーのコントロール下で戦場に戻す。

ブリンクさせる効果に盾カウンター付与というおまけがついたカード。ブリンク目的で使うにはヒストリックだと性能の勝るカードがあるし、アルケミーでブリンクを使うかと言われたらそうでもないし、盾カウンターがそこまで欲しいかと言われたらウーンという感じだし・・・と何かと微妙感が拭えません。

Rope Line Attendantが戦場に出たとき、あなたの手札にあるクリーチャー・カードは永久に「このクリーチャーが戦場に出たとき、緑白の1/1の市民・クリーチャー・トークン1体を生成する。」を得る。

付与する能力は地味ながらもなかなかに強力で、横並べデッキには使えそうなクリーチャーです。2ターン目前後にキャストしないとあまり効果を付与できなかったりする可能性もありますし本体がバニラなのがどうしても気にはなりますが、デッキによっては採用する価値はあるでしょう。

以下から1つを選ぶ。
・クリーチャーでない呪文1つを対象とし、それを打ち消す。
・対戦相手の墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それの複製を手札に創出する。それは永久に「あなたはそのカードを唱えてもよく、その呪文を唱えるためにマナを望む色のマナであるかのように支払ってもよい。」を得る。
あなたの墓地にあるすべてのカードの中に5種類以上のマナ総量があるなら、Bind to Secrecyの呪文書から1枚をドラフトする。

ドラフトできるカードは《無名の墓》《巧みな軍略》といった若干使い辛いラインナップになってはいるものの、2マナインスタントにおまけでついてくるのであれば流石に強力なラインナップではあります。

クリーチャー打ち消しは手札で腐ってしまうケースがありますが、墓地のクリーチャーに変えることもできるようになっていることでそういったリスクをケアできているのは素晴らしいです。コントロールデッキの受けカードとして使いつつ時にはフィニッシャーとなるカードと考えると柔軟性が高いカードで、デッキに1~2枚挿すカードとしては悪く無さそうです。

Obscura Polymorphistが戦場に出たとき、クリーチャー1体を対象とし、それを追放する。それのコントローラーはクリーチャー・カード1枚を抽出する。

どうしても盤面から排除したいクリーチャーに対しての回答にはなりますがアドバンテージは取れません。2色を要求するカードでもありますし、素直に《粗暴な聖戦士》や《スカイクレイブの亡霊》を使うほうがベターでしょう。

Diviner of Fatesが戦場に出たとき、これは謀議する。
あなたが1枚以上のカードを捨てるたび、捨てたカードと共通のカード・タイプを持つカード1枚を抽出する。この能力は、毎ターン1回しか誘発しない。

賢明な車掌、トルーズ》と非常に良く似たカードですが、捨てたカードがすぐに何らかのカードに変わって手札に入る即時性の高さから《賢明な車掌、トルーズ》よりは強いようには感じます。ただ抽出が共通のタイプを持つカードなので、土地を捨ててスペルと入れ替えたいといった目的にはそぐわないのはマイナスですね。

結局のところあまり使われないカードになりそうです。

奇襲(黒)(赤)(緑)
あなたがEffluence Devourerか他のクリーチャー1体を生け贄に捧げるたび、それは永久に「(2), このカードをあなたの墓地から追放する:緑のX/Xのウーズ・クリーチャー・トークン1体を生成する。Xはそれのパワーに等しい。起動はソーサリーとしてのみ行う。

奇襲はリミテッドでは強力ですが、構築では盤面に何も残らないのが速度感的にキツイといった背景があります。そのためガンガン奇襲を使っていくといったデッキは考え辛いので、あくまで生け贄シナジーのデッキで使うほうが良さそうです。墓地から起動するコストが2マナというのは効果に対して軽めのコストと思いますのでその点は好印象です。

例えば《税血の収穫者》あたりはこのカードと抜群の相性なので、このカードを使うならほぼ間違いなくセットで使うべきでしょう。

威迫
Riveteers Provocateurが戦場に出たとき、あなたの手札にある奇襲を持たないクリーチャー・カードを1枚選ぶ。それは永久に奇襲を得る。その奇襲のコストはそれのマナ・コストに等しい。
奇襲(黒)(赤)

そことなく漂う可もなく不可もなく感あふれるカード。無難すぎるスペック故に言うことありません。

先ほどのワニも踏まえると今回のアルケミーでは《しつこい負け犬》を除くと構築であまり使われていない奇襲を構築シーンで使ってほしいという意図があるのかもしれませんね。

団結 – これでないクリーチャー1体があなたのコントロール下で戦場に出るたび、土地・カードを1枚抽出し、その後それをタップ状態で戦場に出す。この能力は、毎ターン1回しか誘発しない。

土地はランダムですが団結でランパン。シンプルですが強力です。土地を伸ばすカードは大抵伸ばしたタイミングでは盤面に殆ど影響しないという弱点がありますが、このカードはそういった弱点をカバーできている点が優れています。ミッドレンジ向きのカードです。

あなたのアップキープの開始時に、あなたのライブラリ―の一番下にあるクリーチャー・カード1枚を追放する。このターン、あなたはそのカードを唱えてもよい。次の終了ステップの開始時に、そのカードが追放されている場合、それをあなたの墓地に置き、宝物・トークン1つを生成する。

デジタルならではの効果で確定でクリーチャーを追放できるようになっている(はず)ので、効果の誘発が無駄になってしまうようなことはないデザインになっています。

デッキ内にクリーチャーを少数にすることで狙ったクリーチャーを墓地に落とす手段としても使えます。むしろ普通に使うよりそういった使い方が推奨されるカードでしょう。

あなたがクリーチャー呪文を唱えるたび、マナ総量がそれよりも小さいクリーチャー・カード1枚を抽出し、その後それを戦場に出す。

クリーチャーを補助する赤緑の3マナエンチャントはこれまでいくつか登場してきましたが、その中でも歴代最強クラスに強いカードと言っても良さそうです。

イメージ的にはクリーチャー限定の続唱といった能力で、それが全てのクリーチャーについてくるのですから弱い訳がありません。特にアルケミーでは流行りの赤黒に対してとても強力なカードでもありますから、このカードは本セットの中でも注目の1枚だと思います。

アルケミー
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MTG Wonder

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