ニューカペナの街角リリース後のスタンダード初期環境

スタンダード

新エキスパンションである「ニューカペナの街角」が4/29についにリリースとなりました。

そこで執筆時点ではまだ発売2~3日程度といった状況ではありますが「ニューカペナの街角」がリリースされたことによってスタンダード環境にどのような影響をもたらしているのか、新カードを使ったアーキタイプに触れていきながら解説していきます。

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やはり雑に強い《敵対するもの、オブ・ニクシリス》

「ニューカペナの街角」のセットの中で誰の目から見ても明らかな注目カードはダントツで《敵対するもの、オブ・ニクシリス》ですが、やはりこのカードを使ったデッキが数多く登場しているというのが環境初期の傾向として見受けられます。

以降具体的なデッキを紹介していますが、とりあえずこのカードを使うがために赤黒という色を使ったデッキを使うと言わんばかりに目立っているカードになっています。

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ラクドスサクリファイス

赤黒といえばこのデッキ、ラクドスサクリファイスです。

既存のデッキリストに《敵対するもの、オブ・ニクシリス》が入った程度しか変化はありませんが《敵対するもの、オブ・ニクシリス》の犠牲そのものがサクリファイスデッキに噛み合っており、《敵対するもの、オブ・ニクシリス》を使いやすいデッキです。

確実な強さを持っている既存アーキタイプに対して新セットの強カード《敵対するもの、オブ・ニクシリス》をそのまま突っ込んで使うという意味では、このデッキ以上に適したデッキはないと言えるくらいの相性の良さです。

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ジャンドミッドレンジ

ジャンドカラーのデッキは前環境では目立った活躍は見せていませんでしたが「ニューカペナの街角」がリリースされてからというもの打って変わって活躍を見せ始めているカラーリングになっています。上記リストはミッドレンジタイプのデッキです。

やはりジャンドであることで《敵対するもの、オブ・ニクシリス》を採用できるというのは勿論ですが、土健組一家としてテーマが存在しているため他にも優秀なカードが多数登場したことで一気にデッキパワーが上がったカラーであることは間違いないでしょう。単純なパワーカードだけでなく3色ランドの存在はやはりかなり大きいものがあります。

優秀な2マナ域である《しつこい負け犬》から《敵対するもの、オブ・ニクシリス》につなげるといった黄金パターンを持っていますし、犠牲で出したコピーの《敵対するもの、オブ・ニクシリス》を《エシカの戦車》で更にコピーする恐ろしいムーブも可能です。同じプレインズウォーカーが自分の場に3枚以上出るという割とあり得ない光景がこのデッキでは現実的に起こったりします。

このリストの場合はコストが重いものの恐ろしく強力なクリーチャーである《産業のタイタン》まで採用しているのが目を惹きます。宝物トークンからマナを捻出するということを念頭においているため、このマナコストでも場に出すことは可能でしょう。特に中速デッキ対決ではこれ一枚で大きく有利な展開に持ち込めるカードです。

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ジャンド狼男

こちらは前述のミッドレンジ型よりもやや攻撃的なデッキとなっており、《無謀な嵐探し》といったお馴染みの狼男を用いたデッキです。

狼男型にすると上記のリストでは《しつこい負け犬》のような《敵対するもの、オブ・ニクシリス》の犠牲で生け贄に捧げやすいクリーチャーはあまり多くなく、若干《敵対するもの、オブ・ニクシリス》(の犠牲)が使い辛いといったデメリットは感じられます。

ですが何と言っても狼男型による最大のメリットは《ジアトラの特使》です。このクリーチャーは相手本体にある程度の直接ダメージを与えることを要求するカードなのですが《無謀な嵐探し》と相性抜群です。速攻もそうですがパワーが上がることも《ジアトラの特使》の能力を使いやすくすることに貢献してくれます。


《ジアトラの特使》は間違いなく強力なカードですが、場に出た時点で仕事をしないタイプで普通に使うと次のターンの戦闘まで時間を要するといったやや悠長な面が弱点としてあります。そんな弱点を解消できるこの構築は注目に値します。

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マルドゥミッドレンジ

こちらは赤黒白のマルドゥ型のミッドレンジ。こちらも前環境から数はそこまで多くないながらも存在していたアーキタイプです。

基本的に前環境と変わりない構築がベースになっており、そこに《解き放たれし者、オブ・ニクシリス》を4枚突っ込んだ形になっています。このデッキもトークンクリーチャーが多数あるため犠牲の種には比較的困らないデッキですから《解き放たれし者、オブ・ニクシリス》との相性は良いデッキタイプです。

それにしてもこのデッキ全体を冷静に見てみると、これでもかといういくらい現スタンダードにおいて雑に強いカードのオンパレードです。《解き放たれし者、オブ・ニクシリス》まで加わったことから余計とそういった趣を感じますね。

少し問題なのはやはりマナベースでしょう。ジャンドのように一家3色ランドが存在しないので、そういったマナベースの安定性においてはジャンドに軍配があがります。しかも《放浪皇》や《蜘蛛の女王、ロルス》のようにダブルのマナシンボルをコストに抱えたカードを使っているというのもマナの負担になっています。



といった塩梅でここまで《解き放たれし者、オブ・ニクシリス》入りのデッキを取り上げました。他にもまだまだ《解き放たれし者、オブ・ニクシリス》を使ってデッキは今後も登場してきそうですから前評判通り本セット要注目のカードでしょう。

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オルゾフ天使

《希望の源、ジアーダ》の登場によりオルゾフ天使デッキは比較的なパワーアップを遂げました。

もともと《ファーヤの報復》というカードの強さからオルゾフ天使デッキは試されたりしてきたアーキタイプだったのですが、どうしても低マナ域に難を抱えておりそれが解消できずにいました。そこに登場した《希望の源、ジアーダ》はまさにオルゾフ天使が求めていたカードそのものです。

《希望の源、ジアーダ》はマナ加速要員にもなる上、それによって唱えやすくなった天使を強化までしてくれるという2マナ域の天使としては最高峰のスペックを持っています。このデッキでは更に《鼓舞する監視者》という新しい天使まで採用しており、このカードはコモンながらも割と破格なコストパフォーマンスを持っているクリーチャーで天使の新戦力として活躍を見せています。

このデッキはライフ回復に加えて飛行クリーチャーによるすれ違いのダメージレースを展開できるため殴り合いに強いデッキになっています。環境に蔓延っている《婚礼の発表》であろうがサイズアップしても飛行さえなければ意に介さない強みがあるデッキです。

今後メタゲームに食い込んでくる可能性も持っているように感じます。

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エスパーミッドレンジ

前環境から活躍しているエスパーミッドレンジ。このカラーも「ニューカペナの街角」では常夜会一家としてテーマとなっているカラーということもあり新カードの恩恵を受けています。

3色ランドは勿論のこと《しつこい負け犬》が入ったことで2マナ域が引き締まっています。これによって早々に相手に圧力をかけていきやすくなっています。

このデッキでは何と言っても《策謀の予見者、ラフィーン》が4枚採用されていることが最も注目に値するところでしょう。《しつこい負け犬》の次ターンに《策謀の予見者、ラフィーン》を出すことで謀議から早速パワー4で攻撃していったり、単純に手札ルーティングにより後の展開を安定させたりと場に出てすぐに活用していけるという点が強みです。《策謀の予見者、ラフィーン》のためにも2ターン目にはクリーチャーを展開したいのでそういった意味でも《光輝王の野心家》に加えて《しつこい負け犬》で2ターン目に展開できる可能性を高めるのは理に叶っています。

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グリクシスコントロール

グリクシスカラーは新環境のコントロールデッキとして活躍しそうなアーキタイプとなっています。

このカラーも3色ランドが入ったという理由もありますが、最注目はやはり《貴顕廊一家の魔除け》です。

5点ダメージという信頼性の高い除去カードとして使えるだけでなく、一番上のモードで盤面毎に必要なカードが変わるコントロールデッキには嬉しい効果であるサーチカードとして使えるので何時引いても無駄にならない優秀なカードです。《貴顕廊一家の魔除け》の効果で墓地にカードが貯まるため《溺神の信奉者、リーア》と相性が良いという点も見逃せません。このリストではしっかり《溺神の信奉者、リーア》が4枚採用されています。

グリクシスコントロールは他にも《感電の反復》を使って3色デッキでも使いやすくなった《予想外の授かり物》こと《大勝ち》をコピーしたり、《予想外の授かり物》と《大勝ち》を併用して多数採用したリストもあります。コントロール型ですから今後も柔軟に形を変えながら存在していくであろうアーキタイプになっています。

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