【MTG】パラドックス装置解説(ZNR/ヒストリック)

ヒストリック

ヒストリック環境におけるパラドックス装置コンボ(パラドックスエンジンコンボ)について解説します。どういう点に強みや弱みがあるのか、また現在の環境に対しての立ち位置はどうかも含めて解説していきます。
※ZNR+カラデシュリマスター時点のヒストリック環境で執筆しています。

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デッキリスト

いくつかの種類がありますが、筆者としては一番強いと感じるのでティムール版を取り上げます。

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概要

《パラドックス装置》をキーとしたコンボデッキです。主に《パラドックス装置》と《湖に潜む者、エムリー》がコンボの鍵になっており、《パラドックス装置》と《湖に潜む者、エムリー》、いくつかの《ラノワールのエルフ》やマナアーティファクトが場に出ている状態からコンボスタートします。

《湖に潜む者、エムリー》をタップすることで墓地にある《彩色の宝球》唱えると《パラドックス装置》効果により《湖に潜む者、エムリー》と他のマナアーティファクトがアンタップします。《彩色の宝球》の能力を起動することで、墓地に《彩色の宝球》が置かれつつ1ドロー。これを繰り返してライブラリーを引き切りつつマナも増えていきます。

フィニッシュはこのサンプルデッキの場合、サイドの《霊気貯蔵器》です。他によくあるパターンとしてはライブラリーを引き切ることにより《神秘を操る者、ジェイス》からの特殊条件による勝利です。

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デッキの強み

《モックス・アンバー》や《眷者の神童、キナン》からの展開力

《モックス・アンバー》を採用するデッキは往々にしてそうではありますが、ブン回りしたときの展開力は目を見張るものがあります。

《眷者の神童、キナン》が場に出ていると《ラノワールのエルフ》やマナアーティファクトが生み出すマナは実質2倍になりますので、それが展開力に拍車をかけています。最速3ターン目にコンボを決めることも可能ですし、《湖に潜む者、エムリー》を経由することで3ターン目に《自然の怒りのタイタン、ウーロ》が脱出するということもしばしば起こります。また、ジャンドサクリファイスでは空気という感もある《湧き出る源、ジェガンサ》ですが、このデッキならそのマナ生成効果も活用出来ますので、役に立つ相棒として活躍してくれます。

いかなるデッキを相手にしたとしても有無を言わせず圧倒してしまうブン回りが存在するのは大きな武器です。

コンボルートが複数ある

メインパターンは《湖に潜む者、エムリー》からの無限コンボですが、サイドボードの《聖域の門》を使用することでも無限コンボが可能です。《パラドックス装置》があると聖域の門からクリーチャーを戻す操作を無限に繰り返すことができ《霊気貯蔵器》があればフィニッシュすることが出来ます。これの強みは墓地を経由しないことにあります。例えば《虚空の力線》で墓地が全く使えなかったとしても、このルートであれば狙うことが可能です。

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デッキの弱み

デッキがスカスカで動きにムラがある

《湖に潜む者、エムリー》や《大いなる創造者、カーン》などの一部のキーカード以外はマナアーティファクト等のコンボをサポートするカードが大半を占めています。

サポートするカード達は基本的に単体で意味をなさない、もしくはカードパワーが低いです。《パラドックス装置》すらもそれは同じですので、このデッキを相手にするときは《パラドックス装置》を放置することも視野に入れましょう。

そのため、《湖に潜む者、エムリー》や《大いなる創造者、カーン》を丁寧に対処されてしまう、もしくは引けないと何も出来ずに負けてしまうことになります。ですので、総評するとコアな部分以外のカードが弱くデッキがスカスカといった弱点があります。

それを補うためにティムール版では色を足してまで《僻境への脱出》が搭載されています。このデッキだと全体的にマナコストも低めですから実質5枚ドローという活躍をしてくれます。

《湖に潜む者、エムリー》が対処されやすい

キーパーツとも言える《湖に潜む者、エムリー》は《致命的な一押し》等のどんな除去でも当たってしまうスペックで、火力でも容易に対処されてしまいます。また、コンボをスタートするには《湖に潜む者、エムリー》が召喚酔いから解けている必要があるため、出したターンには《湖に潜む者、エムリー》でのコンボが始動出来ないのも難点です。

サイドボードが自由に使えない

特にこのティムール版の場合は、《大いなる創造者、カーン》を使用してることもあり、ほとんどが《大いなる創造者、カーン》用にスロットを割いています。ですので、サイド後もメイン戦とあまり変わらないため、他の一般的なデッキのようにサイドで〇〇デッキを対策する、有利を取るということが出来ません。従って相手だけサイドボーディング出来るのと同義ですので、サイド後はメイン戦よりも不利になることが多いです。

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現環境の立ち位置

対スゥルタイミッドレンジ

若干ではありますが、《パラドックス装置》のほうが有利です。割合で言うと 《パラドックス装置》が5.5、スゥルタイが4.5というくらいかと思います。

序盤の立ち上がりは当然《パラドックス装置》に分があるため、《パラドックス装置》が綺麗に回るとスゥルタイはその展開スピードに付いていけないことになりがちです。それにスゥルタイ側がプレッシャーをかける手段は《世界を揺るがす者、ニッサ》が中心ですから、あまり早くはありません。

ただし、デッキの弱みで触れたように《思考囲い》やクリーチャー除去でキーカードを適切に対処されてしまうと何も出来ずに負けてしまうことになりますから、お互いの引きに左右されやすいマッチアップとも言えます。

スゥルタイ側から見ると、《大いなる創造者、カーン》に注意すると良いです。《大いなる創造者、カーン》がこのデッキの展開をささえるキーカードと言っても良い程重要です。

ゴブリン

若干不利という印象です。ゴブリンも《パラドックス装置》も相手にあまり干渉しませんので、コンボが早いか《上流階級のゴブリン、マクサス》が早いか、というのが主な争点です。ゴブリンは4ターン目に結構高い確率で《上流階級のゴブリン、マクサス》をプレイしてきますので、《パラドックス装置》の平均コンボ始動ターンよりは少し早いと思います。とは言え微差だと思いますね。

ジャンドサクリファイス

若干ではありますが有利です。ジャンドサクリファイスはクリーチャーには干渉してはくるものの、ジャンドサクリファイスは速度がそこまで早くありません。サイドにある《領事の旗艦、スカイソブリン》が非常に活躍します。ちなみにですが、ジャンドよりも2色のラクドスのほうが展開速度が速く除去性能も高いのでキツイです。

その他

その他の有象無象のデッキは有利なデッキが多いです。アゾリウスオーラは《パラドックス装置》とゲームプランの軸が異なり、オーラデッキが強いポイントである部分が《パラドックス装置》にはあまり刺さらないので有利です。アゾリウスコントロールは手数の面で《パラドックス装置》に遅れを取りがちです。

ただ、最近ちょっと数を増やしているグルールと赤単はかなり辛いマッチアップです。火力で《湖に潜む者、エムリー》や《眷者の神童、キナン》を対処してくる上に、キルターンが早いので押し切られることが多いです。

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まとめ

どのデッキにも割と戦えるデッキであるというのがメリットですが、その分デッキの動きにムラがあるので、上振れも下振れもするというのが本デッキの特徴です。

ヒストリックには数少ないコンボデッキになっているので、特にコンボデッキが好きな方はプレイしてみてください。ティムール以外にも純正の青緑や、タッチ黒もバリエーションとしては存在しますので、ご自身でしっくりくる構築を探してみるのも良いかと思います!

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