MTGアリーナはシャッフルやカード効果の解決等、自動で行われることが多くありますが、テーブルトップでは自動ではありませんので、自分で宣言や確認したりといったことが必要になります。
特にMTGアリーナに慣れてしまった場合を想定して、テーブルトップで注意すべき点について以下で解説します。
現在のフェイズやステップを明確に宣言する
特に「アップキープ」「戦闘開始前」「戦闘ダメージの解決前」「呪文や能力解決時」「ターン終了」は対戦相手のインスタント呪文や起動型能力をプレイする頻度は高いので、各ステップの移行や呪文能力の解決は対戦相手に確認した上で解決するようにしてください。
勝手に先先進めてしまって手札の呪文をフライングで公開してしまっても損をするのは自分自身になりますし、マジックザギャザリングは対戦相手があって成り立つものですので、トラブルにならないようしっかり確認しながら進めるようにしましょう。
能力の誘発を忘れないようにする
アップキープ開始時やターン終了時等に効果が誘発するカードが場に存在する場合、その誘発をはっきりと宣言する必要があります。MTGアリーナでは勝手に誘発するので忘れることはありえませんが、テーブルトップではつい忘れてしまうこともあります。
例えばクリーチャーで「アップキープにカードを一枚捨てる。捨てなければ生け贄に捧げる。」といったようなカードがありますが、アップキープにカードを捨てることを忘れてドローステップまで進んでカードを引いてしまうと当然生け贄に捧げることを選択したと見なします。公式戦では差し戻すことはできません。
この点は特にMTGアリーナに慣れてしまうとテーブルトップで一番注意すべきところと言っても良いくらいですので忘れずに宣言しましょう。

誘発忘れによってゲームの敗北に繋がることは上級者の試合でも数知れず起こってしまうレベルのものです。例えばアップキープに何か効果が誘発するカードが場にあるときにはデッキの上に目印としてサイコロを置いて忘れないようにする人を見かけたこともありますが、くれぐれも注意してください。
ライフを明確にする
ライフはライフカウンターやメモを取る等し、自分の残りライフを相手から聞かれた際には正確な数値を答えましょう。
公式大会では自分だけでなく相手のライフも誤りがないよう記録するためにメモを用いる方がほとんどです。また世界大会の予選やグランプリ等の競技大会になるとスマートフォン等の電子機器でライフをメモすることは認められませんので注意してください。
シャッフルは入念に行う
シャッフルはなかなか難しい問題です。シャッフルはカードの並びが完全にランダムな状態となるように行う必要があります。尚、事故の確率を減らすためにデッキ内の土地と呪文を交互に入れ替えた状態でシャッフルをすることはイカサマの違反行為になりますので行わないでください。
注意する必要があるのは「ランダムになるように充分シャッフルをする」「シャッフルでカードを傷付けない」「シャッフル時に相手のカードを見ない」ということです。
シャッフルの方法はいくつかありますが、方法にかかる時間やランダム性が異なるので組み合わせて行う必要があります。もっとも多いのはパイルシャッフルとリフルシャッフルを組み合わせることです。
パイルシャッフルとは「カードを一枚一枚6つ等の複数の束に分けるシャッフル」のことで、リフルシャッフルとは「カードを2束に分けて束のカードとカードを隙間に差し込むシャッフル」のことを指します。
ただし、公式大会ではパイルシャッフルは時間がかかるため対戦毎(ゲーム毎)に一回までとされています。そのため、リフルシャッフルを行うことが多くなるかと思います。
リフルシャッフルはカードが傷付いてしまうのでスリーブされていることが前提です。また相手のデッキをシャッフルする際はデッキから目を反らしてデッキを見ていないことを相手に伝わるようにします。また失敗して相手のデッキを崩して中身が見えてしまうことのないよう注意しましょう。
慣れていない方は練習しておくことをお勧めします。慣れるとスムーズにできるようになります。シャッフルは不十分だと不正に繋がりますが、かといってやりすぎると遅延行為に繋がるという難しい問題ですので、時間とのバランスも考えながら行ってください。
また「あなたのライブラリーを切り直す」と書かれたカードを使用した際にはライブラリーを対戦相手にもシャッフルしてもらってください。全ては「紳士的」で「公正」にゲームを行うためです。
トークンやカウンターを用意する
トークンクリーチャーや+1/+1カウンター等は目に見えてわかるように示す必要があります。トークンはカードパックに含まれるトークンカードを利用したり、カウンターはサイコロを乗せる等で明確にしましょう。
特に自分の使用するデッキがそれらを使用する場合には必ず用意しておきましょう。
尚、サイコロは先手後手を決めるときにも使用出来ますので、常に複数個用意しておくことをお勧めします。
プレインズウォーカーの忠誠度等カウンターは6を超える数値になることもありますし、マナプールのマナをカウントするときにもマナと同じ色が付いているほうがわかりやすいので、以下のようなものは便利です。

最後に
コミュニケーションありきですので、全体としてコミュニケーションの齟齬が起こらないようにしながら、公正であることを大事にしてプレイするようにしてください。
また、対人同士ですから乱暴な言葉使い等、相手が不快となる行為は行わないように注意しましょう。対戦が終わったら対戦の感想を話し合うのも良いと思います。そこから仲良くなることもありますし、何度も対戦すると顔見知りにもなります。
特にテーブルトップではゲーム中だけでなく、ゲーム外でもマジックザギャザリングを通して楽しむ機会は多くなると思いますので、公正に楽しくプレイするよう心がけましょう!